佐久市の魅力のひとつは空気が澄んで晴天率が高く、一年を通して美しい星空を眺められること。
恵まれた自然環境のなかで、お子さんを伸び伸び育てたいと移住を決心するご家族も多いんです。
「ホシノマチ団地って名乗るからには、住民が集まって楽しく星空観察会をやりたいね」
皆のそんな思いが一致して、団地から車で15分の「うすだスタードーム」で、星空観察会を開くことになりました。
スタードームは直径60cmの大型望遠鏡を備え、一般公開している天文台としては長野県内でも指折りの施設です。
キッズたちはアプリ片手に大興奮!
5月3日の晩、お子さんのいるご家族の参加を募って開催。
空も応援してくれているのか、この日は朝から快晴で、絶好の観天日和です。
午後7時前、スタードームに到着。
大型連休中ということもあり、他にも大勢の団体予約があり、全員がそろうまで、宵の空を見ながら待つことにします。
キッズたちはさっそくスマホに星座アプリをインストールして、準備万端!
星座アプリはスマホを空にかざすと、その方向の星座や星の名前を教えてくれるんです。
西空でひときわ明るく輝くのは、おおいぬ座のシリウス。東から上がってきたオレンジの星は牛飼い座のアークトゥルス。
「じゃ、あの星は?」
子どもたちは現代版「星座早見盤」の使い方をさっそく習得し、早くも大興奮です。
午後8時。星ハカセ(スタードームの職員)が春の星座の解説を始めます。
西空に輝く2つの明るい星は、双子座のカストル、ポルックス。イケメン兄弟のちょうど顔の位置にありますが、星々をたどると兄弟が腕や脚を広げているのがわかります。
目が慣れてくると、暗い星がどんどん見え始めて、図鑑で見たことのある星座絵が眼前に浮かび上がってくるようです。
星ハカセの解説も、徐々にテンションが上がってきました。
「これぞ佐久の空ですよ。都会よりずーっといいでしょ。流れ星だってここなら1時間に3個は間違いなく見えます」
メインイベントは「煌めく宝石箱」
ドームに入って、いよいよ本日のメインイベント。
大型望遠鏡を使って星雲(渦巻き銀河など)や星団(星の集まり)を見せてもらいます。
まずは、しし座の二重星「アルギエバ」。
二重星は、たまたま同じ方角(距離はバラバラ)にある2つの星が重なって見える場合と、文字通り「双子星」がお互いの周りを回る場合がありますが、アルギエバは後者。
2つの星がほとんどくっつくように、連なって見えます。
「純真な心を持つ子どもでないと、2つの星は離れて見えません。大人たちはどうかな?」
星ハカセの説明に、子どもたちは真剣そのもの。
かに座の散開星団M67は宝石箱をぶちまけたように、煌めく星々が視野いっぱいに散らばります。
「この美しさを見ると、女性は5年は若返ります」という星ハカセの説明を聞きながら、今度は大人たちが息を呑むように望遠鏡をのぞきます。
メキシコ人がかぶる帽子に似た「ソンブレロ星雲(銀河)」、りょうけん座の球状星団M3を続けて見せてもらい、あっという間に1時間半が過ぎました。
きょう見た星雲や星団はスタードームのホームページ「ギャラリー・春の天体画像集」で詳しく紹介されています。
参加者もここで復習ができますよ。
締めは研修室に戻り、星ハカセから
「秋には土星が美しく見えます。また是非きてくださいね」
魅力的な施設が近くにあるホシノマチ団地
旧・臼田町(現在は佐久市)は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の観測施設があることから「ホシノマチ」を宣言し、スタードームはその看板施設として誕生しました。
休館日の月・火曜を除いて原則公開し、ホシノマチ団地からなら「きょうは天気がよいから行ってみよう」と当日予約しても、かなりの確率で観望可能です。
ここで星を見て、宇宙飛行士になりたいな、天文学者になりたいな、と夢を育んだり、宇宙のように広い視野をもつ子どもが育ったりすると、いいですね。
今回は連休中で他の予約客が多く、人数を絞りましたが、今後はできるだけ多くの人が参加できるようにして「ホシノマチアカデミー」の定番メニューにしていきたいと考えています。
ホシノマチ団地の見学・お問い合わせ
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