戌の満水(いぬのまんすい):8月1日は佐久にとって特別な日です。

こんにちは!
マチューです。

8月が始まりました。
今日1日は、佐久市にとって特別な日で、地元の皆さんはお墓参りに行く日です。

大きな被害を及ぼした江戸時代の水害「戌の満水(いぬのまんすい)」

江戸時代、旧暦のこの日、長野県の北部・東部を中心に大雨が降り、各地で土石流や大洪水が発生しました。
ちょうどその日が戌の日であったため、この大災害のことは、長野県で「戌の満水」と呼ばれるようになりました。

特に佐久市の被害は大変大きく、この災害の犠牲者を悼み、災害を忘れないように、お盆とは別に、7月31日にお墓掃除をして、8月1日にお墓参りをする習慣があります。

台風19号で高まった「戌の満水」への関心

2019年の台風19号。
「長野県には台風は来ない」「災害は少ない」と言われていた中で、県内各地で洪水・土砂崩れ・橋の崩落などが発生し、佐久市でも2名の方が亡くなられました。

台風19号の被災範囲が、かつての「戌の満水」と重なることから、この出来事が改めて注目されるようになり、被災の記憶を重ね合わせながら8月1日を迎える方も増えています。

佐久で暮らしてみると、こうした土地の歴史や風習にふと出会う瞬間があります。
ただの「休業日」ではない、そんな背景にふれることで、まちが少しずつ身近に感じられてくるかもしれません。
今年の8月1日も、それぞれの想いをのせて、静かに過ぎていきます。