地域の様子を民生委員の立場から(佐久市お試し移住ツアーより)

臼田地区担当の民生委員お二方からお話を伺いました。

昔は寒かった。車のない移動はデマンドタクシーで

まずは小諸出身の井出さん。
結婚をきっかけに佐久市に来たということですが、その当時、地域の人たちが和やかで、気さくに声をかけてくれ、気軽に入っていける雰囲気の地域だったそうです。
これまでいろいろな地区での仕事を経験してきて、民生委員としては5年目ということでした。
高齢化がかなり進んでおり、半分ぐらいが高齢者という田口地区を担当の井出さん。
一人暮らしの人が多く、夫婦二人とも元気という家庭は少ないそうです。
ただ、一人暮らしの人の方が元気の人が多いということで、その理由は「自分ひとりでなんでもしなくてはいけない」というのが大きいのではないかということでした。
山に囲まれた地域で、畑仕事をしている人が多いそうですが、畑は自身で手入れをしないと育たないため、それがある程度強制的に外出する、運動する機会を作っていて良いということもおっしゃっていました。
いきいきサロンということで、昼食会、お茶会を2か月に1回ほど実施していて、30人程度の人が来るということでした。
男性の参加が少ないということで、男性が集まれるように男衆の会というのを作ったところ、男性の参加も増えたということでした。
一人暮らしの方が買い物をするには、交通手段が問題になりますが、デマンドタクシーが火曜日、木曜日、土曜日にあるので、そちらを利用していたり、近くに家族がいる家庭は子どもに助けてもらっているということでした。

移住者がなじむには10年

同じく民生委員の青木さんは、すでに民生委員を6年勤められています。
上田市から仕事の関係で移住された青木さん。
佐久市の寒暖の差、空気のきれいさ、浅間山に魅せられているということでした。
高齢になると車の運転が大変なので、交通手段が課題だとおっしゃっていました。
デマンドタクシーは前日に予約をしないといけないという点、巡回バスは自分の思ったところに寄れないという不便さがあるということです。
車がない場合は佐久平駅周辺の方が便利なのではないかという話でした。
田口地域には、年2~3人の移住者がいるそうですが、周囲との付き合いは必ずしもあるというわけではないそうです。
古くからある家だと隣同士の交流はあるそうですが、新しい地域だと少なく、子どもがいると子ども同士の関係で仲良くなるが、そうでない場合は意識して声掛けをしないといけないということでした。
佐久市は健康長寿のまちだといわれていますが、地域医療の充実しているのが原因と言われています
それは、佐久総合病院で育った先生が開業をして、在宅での見取りまで担うという流れができているからだそうです。
医療について選択肢が多く、病院、自宅、施設と複数の選択肢があることが強みだということでした。
新しく移住をされてきた方たちとの交流については、10年ぐらい経ってようやく壁がなくなったと感じたそうです。
今ではいきいきサロンや防災訓練など全戸が参加しているということでした。